教育

親から継がれるさんすう教育

まわりの医者仲間に聞くと、けっこう小さい頃から英才教育みたいのをやらせているうちが多い。

うちは小さい頃から自由奔放。6歳になった今でもプールで泳げない。

ただ、小さい頃から算数だけは頭に染み込むようにしている

自分の家系は自分、父、祖父みんな理系で、いとこ4人も全員理系。

「さんすうだけは小さい頃からやっておけ」

父方の家族には自然とそんな教訓があった。

鬼滅の刃でいうと竈門炭治郎の「ヒノカミ神楽」のようなもの。

じいさんも、その父親も、脈々と小さい子にさんすう教育をしていたそうだ。

なんでだろう? とか考える余地もなく、自分も小さい頃からさんすう漬け。

自分が覚えているのは父がフロから上がる時にいろいろ課題を課していたことだった。

3才のときには数字を100まで

5才のときには九九を81まで

言い終えてから上がっていた。

勉強を無理強いされるというよりはゲーム感覚で楽しんでいた感じだ。

 

おかげで受験勉強から医者になったあとの研究に至っても、

数学物理といった理系科目で挫折したことはない。

社会に出てから感じるが、小さい頃から算数を伸ばすのは明確な理由がある。

・出来不出来がはっきり出る

算数、数学はテストで一つの数字を答えさせるものがほとんどで、明確に正解、不正解がわかる。そしてそれには明確な理由がある。

一方で国語や社会は主人公の気持ちを考えさせる、読解力を養う問題が多く、考え方によっては違う答えや学説が存在することもある。

さらに音楽や美術は芸術の世界なので評価はひとによってまちまちだ。 そのため算数が一番優劣つきやすく、当人的にも納得がいきやすい。

・早いうちからだと優位に立ちやすい

勉強嫌いになってしまう子の理由の多くは、「他の子供よりできないから」というもの。

これは大きくなるにつれて差が広がっていくので取り返すのがどんどん難しくなる。

差が取り戻せないくらい広がると完全な悪循環に陥る。

逆に小さいうちだと、

足し算を教えるくらいで、他の子供より優越感を感じる。

優越感から勉強をやってて楽しいと感じる

 

という好循環に転換することができる。 文系科目でも優越感を得ることはできるかもしれないが、小さいうちは文系科目は優劣がわかりにくく、優越感を実感しにくい。 それに対して算数は答えが一つの場合がほとんどであるため、優劣が明確で子供にも実感しやすい。

・子供は競争が好き

社会的には「優劣を決めないように」とか、「個性を大事に」ということも主張されているが、当事者の子供同士はかけっこや縄跳びの回数など、競争が大好きである。「算数なら勝てる」という自信をもつことで勉強のやる気がでることも納得できる。

以上の理由から全科目をまんべんなくより1科目集中することが重要。

「明確に差が出る」「伸びやすい科目を」「小さい頃から」伸ばしてやって自信をつけることが大事であり、算数はうってつけの科目である。「全部の科目がなんとなく優秀」よりも、「絶対的にできる1科目がある」ほうがプライドは持ちやすい。

うちの子供にも風呂上がりの九九をトライしていたが、娘(妹)がノボせかけたので断念した。

いまは歯磨きのときに九九をやらせたり、掛け算をやらせたりして楽しんでいる。

子供に勉強させるのに重要なポイントがある、それは

「親が一緒について勉強する」ということ。

これはかなりハードルが高いが、一番大事なことだと痛感している。 子供が考えている間は忍耐強く見守り続けて、くじけそうになったら少し手助けをする。そうしないと一度できないと感じたことはなかなか挑戦しなくなってしまう。 忍耐が必要だが、それも子供と過ごす大切な時間。後輩の手術を指導するよりはよっぽど楽しい。

 

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パパ
パパ
「歯みがくよー」
息子
息子
「今日は僕が問題出すからパパ出さないでね」

今日も夜の子育て時間はあっという間に終わってしまう。

偏差値高くとか、いい学校に入るとかどうでもいいから、勉強楽しいと思ってほしいな。

勉強楽しいと、人生の時間が足りないと感じてしまうことは最大のデメリットだけど。